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解明!記憶のメカニズム

脳と記憶の関係を
わかりやすく解説します。

監修:東京医科歯科大学 脳統合機能研究センター
   特任教授 朝田 隆 先生

自転車の乗り方を忘れないのはなぜ?

人の名前や昨日の朝食の内容は忘れてしまうことがあっても、自転車の乗り方は忘れませんよね?それは、記憶の種類がちがうからなのです。

記憶は「短期記憶」と「長期記憶」に分けられます。さらに、長期記憶は、陳述記憶と手続き記憶に分けられます。
海馬をつかう陳述記憶は、ことばやイメージであらわすことのできるもので、学習による意味記憶(知識に関するもの)と体験によるエピソード記憶(主観的な思い出)があります。
手続き記憶というのは、たとえばピアノの演奏や自転車の乗り方、スキーの技術、けん玉のコツなど、からだで覚えた「動作や技能の記憶」。大脳基底核と小脳をつかうため、記憶障害になっても失われにくいと考えられます。

短期記憶、長期記憶、陳述記憶、手続き記憶