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解明!記憶のメカニズム

脳と記憶の関係を
わかりやすく解説します。

監修:東京医科歯科大学 脳統合機能研究センター
   特任教授 朝田 隆 先生

記憶は脳でつくられる
〜記憶の3ステップ〜

「もの忘れ」は、脳の大きなはたらきのひとつである「記憶」の変調です。
わたしたちはものごとをどのようにおぼえ、どうして忘れるのでしょうか。脳のしくみと記憶のメカニズムを、少しひもといていきましょう。

脳は「からだのコントロールセンター」であり、そして「こころのありか」です。
大脳、間脳、小脳、脳幹からなりたつ約1400gほどの器官では、おびただしい数の神経細胞(ニューロン:図)が網の目のようなネットワークをつくりあげ、情報処理を行ってます。

大脳・大脳皮質、間脳、脳幹、小脳、海馬、ニューロン

記憶の3ステップ

「記憶」というはたらきは、脳が入力された情報をうけとり(記銘)、それを保ち(保持)、必要に応じて呼び出す(想起)という3ステップからなりたっています。
〈記銘→保持→想起〉の3ステップは、脳の海馬や大脳皮質などによっていとなまれます。老化による「もの忘れ」は、おもにこのプロセスの想起の機能低下で生じます。

〈記銘→保持→想起〉の3ステップ
脳の各部位のはたらき

大脳・大脳皮質、間脳、脳幹、小脳、海馬